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第25回 みらいつくり哲学学校 『世界哲学史』「2巻4章・7巻8章」開催報告

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23/1/24

 

2023年1月24日(火) 10:30~12:00、2022年度第25回となる「みらいつくり哲学学校オンライン」を開催しました。

 

奇数回は、ちくま新書『世界哲学史』を第1,8巻から「折りたたみ」で読んでいきます。

 

第25回は、『世界哲学史』の2巻4章と7巻8章についてです。

テーマは、「2巻4章 大乗仏教の成立」、「7巻8章 スピリチュアリスムの変遷」でした。

 

2巻4章 大乗仏教の成立では、1. 本章の問題系ーー歴史哲学としての問い、2. 大乗教団の不在とテクストとしての大乗仏教、3. 大乗経典研究と歴史研究、という章立てでした。大乗仏教の設立とテクストの関係性が書かれていました。

 

7巻8章 スピリチュアリスムの変遷では、1. スピリチュアリスムの歴史的背景、2. メーヌ・ド・ビラン、3. クザン、4. ラヴェッソン、5. ベルクソン、という章立てでした。主にフランス哲学とスピリチュアリスムについてまとめられていました。

 

ディスカッションの時間は、7巻の内容から「現代のスピリチュアルとの意味は異なるのだろう」という意見から、「スピリチュアリスムはいかにしてスピリチュアルに変わったのか」という疑問が出ました。また大乗仏教に関連して、テクストによる哲学と根拠に基づいた批判による哲学の違いなどの話にもなりました。

途中、教育のあり方や好きな出版社トークなど、本文と関係ないような内容も出てきましたが、終始盛り上がっていました。

 

 

哲学学校では、別企画(読書会や映画同好会など)の内容もたびたび登場します。私が参加していない企画の内容もあり、広い視点からの考えが聞けて楽しいです。

 

次回、第26回(偶数回)は、1月31日(火)10:30~12:00、エマニュエル・レヴィナス『全体性と無限』より「第Ⅳ部 顔の彼方へ A~C」を扱います。

第27回(奇数回)は、2月14日(火)10:30~12:00、ちくま新書『世界哲学史』より「2巻5章と7巻7章」を扱います。

 

参加希望や、この活動に興味のある方は、下記案内ページより詳細をご確認ください。

皆さまのご参加をお待ちしております。

 

執筆:吉成亜実(みらいつくり研究所 リサーチフェロー兼ライター)

 

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