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第17回 みらいつくり哲学学校 『世界哲学史』「1巻10章・8巻2章」開催報告

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22/10/18

 

2022年10月18日(火) 10:30~12:00、2022年度第17回となる「みらいつくり哲学学校オンライン」を開催しました。

 

奇数回は、ちくま新書『世界哲学史』を第1,8巻から「折りたたみ」で読んでいきます。

 

第17回は、『世界哲学史』の1巻10章と8巻2章についてです。

テーマは、「1巻10章 ギリシアとインドの出会いと交流」、「8巻2章 ヨーロッパの自意識と不安」でした。

 

1巻10章 ギリシアとインドの出会いと交流では、1. 異文化交流が実現した歴史的背景、2.ピュロンにおけるインド思想との接触、3. アショーカ王碑文における両思想の融合、4. 対話篇としての『ミリンダ王の問い』、という章立てでした。ギリシアとインドの思想の接触がまとめられた内容でした。

 

8巻2章 ヨーロッパの自意識と不安では、1. はじめに──ヨーロッパ大陸思想概観、2. 大衆社会と思想──オルテガとベンヤミン、3. 実証主義および技術への懐疑、4. 今日への課題──結論にかえて、という章立てでした。ヨーロッパの哲学の概観や、批判することについてを改めて考える内容であったと思います。

 

ディスカッションの時間は、一昨年の哲学学校参加者に向けて、本文に登場したハイデガーに関連する内容に違和感はないか?という問いから始まりました。同じ哲学書も、読む人により理解の仕方が異なる事があります。そうしたことから、この問いが出てきました。

また、先日開催された「アイヌツアー」に参加した方からは、アイヌの価値観と、今回の内容の関連などについても語られていました。

 

これまで取り扱ってきた内容や、ほかの講座なども、ディスカッションを深める要素になっています。色々なことが関係して、繋がっているのだなと感じました。

 

次回、第18回(偶数回)は、11月8日(火)10:30~12:00、エマニュエル・レヴィナス『全体性と無限』より「第Ⅱ部 内奥性と家政 Dの4節~E」を扱います。

第19回(奇数回)は、11月29日(火)10:30~12:00、ちくま新書『世界哲学史』より「2巻 1章と8巻1章」を扱います。ついに2巻に突入します。

 

参加希望や、この活動に興味のある方は、下記案内ページより詳細をご確認ください。

皆さまのご参加をお待ちしております。

 

執筆:吉成亜実(みらいつくり研究所 リサーチフェロー兼ライター)

 

 

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