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第1回『しさくの広場』作品No.002

【結婚記念日】

ねえ、ここに服置かないでよ
ねえ、階段電気つけっぱなし
ねえ、靴下片っぽは?
ねえ、ゴミちゃんとゴミ箱に投げてよ
ねえ、この食べかけどうするの?
ねえ…
聞いてる?
「あ?ごめん英語かと思った」

 


week2「交流週」
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奥さんからの目線が書かれているのでしょうか。おそらく対をなすようにして、夫から見た「結婚記念日」があるんだろうと思います。もしかすると、子どもから見た父母の結婚記念日もあるかもしれません。自分からの視点で切り取ることで他者が感じられるような詩作をしてみたいと思いました。
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「ねえ」が「英語」に変換されるのシグナルなんですかね(笑)
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「あ?ごめん英語かと思った」のやり取りを何度も何度も繰り返しながら結婚生活を過ごしている様子を想像しました。タイトルが【結婚記念日】だからこそ、この夫婦にとってのルーティンに愛を感じるのかしら。なんだかちょっと、サラダ記念日みたい。

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妻から夫への語りかけなのかな、と初めて読んだときは思いましたが、もしかすると夫から妻かもしれない、と、何回も読むうちに思いました。日本語に聞こえる言葉はどんな言葉なんだろうと気になります。

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結婚記念日も2人にとってはもうすでに日常の延長線上なのでしょうね
一見すると喧嘩に発展しそうなやりとりも、この詩からはなんだか暖かさを感じます
何度も問いかける「ねぇ」の強さは一定だったのか気になるところです

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親しく聴きなれた口調はリズムのようであり、英語やBGMのように聞こえるのかなあ・・・人生には時には聞き流す術や上手にかわす術も身に着け、ユーモアで返すことも、長く一緒にいる秘訣なのかなあ・・などと考えています。


week3「推敲週」