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第6回 みらいつくり哲学学校 『差異と反復』「第1章 第1~17節まで」開催報告

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23/6/6

 

2023年6月6日(火) 10:30~12:00、第6回となる「みらいつくり哲学学校オンライン」を開催しました。

 

偶数回は、河出文庫 ジル・ドゥルーズ『差異と反復』になります。

 

第6回は、『差異と反復』の第1章 第1~17節までについてです。

 

今回の範囲は、「第1章 それ自身における差異」の1.差異と暗い背景  ~  17.ライプニッツによる差異の論理学と存在論-副次的矛盾でした。差異を表象=再現前化する際の4つの様相についてや、ほか哲学者による差異の倫理学などについて触れられていました。今回の課題図書は節で分かれていないため、本文太字部分に数字を当てはめて節としています。

 

ディスカッションの時間は、今回の課題図書は自分の実体験と重なる部分があるという話や、本文にニーチェやスピノザなども登場していたことから、彼らの哲学書も読まなければいけないと感じたという話がありました。また、すでに「障害者―健常者」という分け方(差別)が存在する中で、どうしたらそれをなくすことができるのか? という疑問から、出会い方・関わり方が関連しているのではという話になりました。最終的にはなぜか「ペンパル」や「アマチュア無線」などの懐かしの出会い方の話題になって、盛り上がりました。

 

近頃は様々な状態や症状に、名前やカテゴリーをつけられることが多くなりました。もしかするとそれが、正常(と一般的に言われるもの)とそれ以外のボーダーをなくすための一つの手段なのかもしれないというディスカッションの中での話が、特に印象に残っています。

 

次回、第7回(奇数回)は、6月13日(火)10:30~12:00、ちくま新書『世界哲学史』より「2巻 10章・7巻2章」部分を扱います。

第8回(偶数回)は、6月20日(火)10:30~12:00、ジル・ドゥルーズ『差異と反復』より「第1章 それ自身における差異」の第18節~第1章の最後までを扱います。

 

参加希望や、この活動に興味のある方は、下記案内ページより詳細をご確認ください。

皆さまのご参加をお待ちしております。

 

執筆:吉成亜実(みらいつくり研究所 リサーチフェロー兼ライター)

 

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