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22/11/8
2022年11月8日(火) 10:30~12:00、第18回となる「みらいつくり哲学学校オンライン」を開催しました。
第18回は、『全体性と無限』の「第Ⅱ部 内奥性と家政 Dの4節~E」についてです。
今回の範囲では、D.住居 4.所有と労働、5.労働、身体、意識、6.表象の自由と贈与行為、E.現象の世界と表出 1.分離は家政である、2.所産と表出、3.現象と存在、という内容でした。キーワードとしては、「手」、「身体の所有」、「至上権」、「表象」というようなものがありました。
ディスカッションの時間は、障害当事者の方から「家の治外法権(超領域性)が、私の身体の所有そのものの条件である」という本文の内容を通して、常に介助者という他者が家にいたり、他者の手を通して生活したりする状況などから、自分の身体の所有を感じることがないという話が出ました。これに関連して、妊娠中の女性の身体や、ブランクをあけた上での様々な作業など自分の身体が自分のものではない感覚を経験したことがあるという人もいました。
その他、本文に登場した「至上権」についてやレヴィナスの人物像の考察がなされました。
レヴィナスもようやく半分です。噂によると来年度の課題図書の候補が決まりつつあるようです。
何になるのでしょうか、楽しみなような怖いような気持ちです(笑)
次回、第19回(奇数回)は、11月29日(火)10:30~12:00、ちくま新書『世界哲学史』より「2巻 1章・8巻1章 」部分を扱います。
第20回(偶数回)は、12月13日(火)10:30~12:00、エマニュエル・レヴィナス『全体性と無限』より「第Ⅲ部 顔と外部性 A~Bの3節まで」を扱います。
参加希望や、この活動に興味のある方は、下記案内ページより詳細をご確認ください。
皆さまのご参加をお待ちしております。
執筆:吉成亜実(みらいつくり研究所 リサーチフェロー兼ライター)
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