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第13回 みらいつくり哲学学校 『世界哲学史』「1巻8章・8巻4章」開催報告

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22/8/9

 

2022年8月9日(火) 10:30~12:00、2022年度第13回となる「みらいつくり哲学学校オンライン」を開催しました。

 

奇数回は、ちくま新書『世界哲学史』を第1,8巻から「折りたたみ」で読んでいきます。

 

第13回は、『世界哲学史』の1巻8章と8巻4章についてです。

テーマは、「1巻8章 プラトンとアリストテレス」、「8巻4章 フェミニズムの思想と「女」をめぐる政治」でした。

 

1巻8章 プラトンとアリストテレスでは、1. 古典期ギリシアの遺産、2. プラトン、3.アリストテレス、という章立てでした。この章では知性や魂といったトピックを扱い、哲学に取り組む背景や叙述の形式を中心に取り上げられていました。

 

8巻4章 フェミニズムの思想と「女」をめぐる政治では、1.ジェンダーは嫌われるーアンチ・ジェンダーの時代に、2.人間と女との間でー生物学的決定論から逃れる、3.女の多様性の再想像ー本質主義論争から「ジェンダーであるセックス」へ、4.おわりにーふたたび、アンチ・ジェンダーの時代に、という章立てでした。フェミニズムの歴史を体系的に知ることができる内容であったと思います。

 

ディスカッションの時間は、はじめに美学や美のイデアについて、美のイデアは必要なのか?という問いが挙がりました。また、1巻の内容に関連して「以前は実益のある学問に意味があると思っていたが、現在は実益のない学問の尊さに気づいた」という話がありました。8巻の内容、フェミニズムに関してはこれまで課題図書の中で取り扱われてこなかったこともあり、それぞれ様々なことを感じたようでした。中でも、家庭(主にパートナーと)の中でどのように家事分担をするかなど、家政についての話題で盛り上がりました。

 

 

哲学学校には様々な立場の方が参加しているため、同じ話題を取っても、色々な話題を聞くことができるので楽しいです。本文からそれた内容の話題になったりするのが面白かったりもします。

 

 

次回、第14回(偶数回)は、8月16日(火)10:30~12:00、エマニュエル・レヴィナス『全体性と無限』より「第Ⅱ部 内奥性と家政 B 享受と表象」を扱います。

第15回(奇数回)は、9月20日(火)10:30~12:00、ちくま新書『世界哲学史』より「1巻 9章と8巻3章」を扱います。

 

参加希望や、この活動に興味のある方は、下記案内ページより詳細をご確認ください。

皆さまのご参加をお待ちしております。

 

執筆:吉成亜実(みらいつくり研究所 リサーチフェロー兼ライター)

 

 

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