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第32回みらいつくり読書会_開催報告

古典を読む。
世界を旅する。
みらいをつくる。

 

第32回みらいつくり読書会を開催しました。

【日時】
2021年8月16日(月)16:00〜17:00
【課題図書】
フォークナー『熊』
【参加者】
12名(うちラジオ参加6名)
【板書記録】

よくヘミングウェイと対比されるフォークナー。
偶然かはわかりませんが、ヘミングウェイが海を舞台にした物語を描いたのに対し、フォークナーは森を舞台に物語を描きます。
二人の作家は「アメリカ文学」と一つに括られつつも、やはりその作風には違いがあります。共通点は状況描写の細かさでしょうか。
しかし、フォークナーの状況描写は、全てを描きません。命懸けの狩りをしていて、気がついてみると仲間が倒れていることに気がつきます。その理由は最後までわかりません。あえて断片的に描くことで、その余白を想像させるのだと思います。『熊』という作品を課題図書にしましたが、フォークナーの作品は、自身が創作した地域「ヨクナパトーファ郡」を舞台にしているものが多くあります。各作品が、フォークナーの描こうとした「世界」の断片なのでしょうか。

アメリカ文学の系図を辿るようにして、読書の旅を続けます。
次回は9月7日(月)16:00〜17:00、ヘンリー・ジェイムズ『ねじの回転』。
その次は9月27日(月)16:00〜17:00マーク・トウェイン『ハックルベリーフィンの冒険』。
この両者も比較して論じられる二人です。
『ハックルベリー・フィンの冒険』は長編でもありますので、ぜひ早めに取り組んでみてください。児童用の図書もありますのでそちらもおすすめです。

これまで読書会に参加したことのある方も、そうでない方も、ぜひご参加ください。

【事務局】
みらいつくり研究所 松井
(matsui-ka@kjnet.onmicrosoft.com)

*ラジオ参加も大歓迎!
「ちょっと議論には加われない」「その時間は作業しているから」
そんなみなさんにおすすめの「ラジオ参加」。
zoomのカメラをオフにして、ラジオみたいに聞き流す。
そんな「学び」があっていい。そんな「参加」があっていい。
興味のある方はぜひ事務局にお問い合わせください。