札幌にも日常に夏を感じる日が増えました🎐
皆さまのお住まいの地域は夏を感じておりますでしょうか。
今回のオンライン*ハワイアンは晴天の日に開催されました🌞
ところが、晴天だったのは札幌市だけで、東京都と茨城県からご参加いただいた方の話によると、関東地方は雨でジメジメしている…とのことでした。
各地方のお天気を伺うと、日本の広さを感じます☔
今回は講師の武部先生がお休みのため、代替講師として、カリ先生にフラを教えていただきました。
カリ先生は東京でデザイナーやスタイリストのお仕事を経て、フラと出会い、2005年に横浜でフラハラウを創立され、2018年に札幌に拠点を移されました。
ボランティアとして障害のある子どもたちにフラを教えていた経験もあります。
今回の講座は、宮田がお伝えしました。
内容は「フラの歴史について」です。
フラの発祥の地については、ハワイやタヒチなどいくつかの説があります。
前回のハワイの歴史でもお伝えしましたが、ハワイの人々はおよそ1500年前にマルケサス諸島のポリネシア民族が無人島だったハワイ島に最初に上陸したのが始まりと言われています。そのそのおよそ500年後に、タヒチ人も移住にやってきました。
ハワイ・ポリネシアには文字というものがありませんでした📙
文字を持たなかったハワイの人々は神への信仰や日々の出来事を伝える手段として、フラ(踊り)が広がりました。それがフラの始まりと言われています。
フラは、神に捧げる神聖な踊りであり、宗教儀式の一部だったそうです。
彼らが崇拝する神とコミュニケーションをとるためにとても重要なものでした。
フラは神に捧げる踊りの他に、歴史の継承という重要な役割も担っていました。
当時は今のようなハワイアンミュージックではなく、チャント(詠唱)や太鼓の音ととともに踊られていました。その踊りはパントマイムのようで、手の動きにより、虹や雨、花、風に揺れるヤシの木、波の動きなどを意味し、
物語を構成していました。
また、フラは選ばれた男女だけが踊ることができる、特別な踊りでした。
クム・フラ(フラの師範)が若い男女の踊りの才能をもとに数人を選びます。
彼らは、女神ラカを祀る寺院に住み、長期間に渡り厳しい規律の中で生活をして、特訓を受けていました。
選ばれた者は、神を讃える踊りやハワイの歴史を表す踊りなどを習得し、初めて人前で踊ることが許されます。
フラダンサーは芸術家であり、文化の担い手であると言われるのはそんな背景があるからかもしれませんね✨
1810年のハワイ王国建国後、カメハメハ2世の時代にフラは禁止となりました。
またその時代、サーフィンやハワイ語、ハワイ人だと分かる姓を隠そうとする風潮がありましたが、フラは一部のハワイの原住民達の間で守られていました。
50年の間姿を消したフラは
1883年、ハワイ王国第7代の君主、デイビット・カラカウア王により、禁止令が解かれました。
芸術を愛し、国民からも愛されたカラカウア王は、即位式でハワイの伝統儀式を行い、古典フラであるカヒコも公の場で披露したそうです。その他にも、ハワイ語や神話伝承の大切さ、ハワイアンであることの誇りを人々の心に蘇らせました。
デイビット・カラカウア王の言葉でこのような言葉が残っています。
『フラは心の言葉であり、ハワイアンの心臓の鼓動そのものだ。』
ハワイアンの大切な表現手段がフラであったことを表しているようです。
また、カラカウア王の名前を用いたフラのオリンピックと呼ばれる祭典も開催されています🌺
「メリーモナーク」というデイビット・カラカウア王のニックネームでもあった「陽気な王様」の意味を持つ祭典です。
今回の講師のカリ先生は、この「メリーモナーク」について
『出場者は、フラの世界でトップレベルの方です。また、ハワイに属するお教室の方たちがほとんどです。
昨年はコロナの影響で開催されませんでした。今年も開催が危ぶまれたけど、こんな世の中だからこそ人々の間に癒しを途絶えさせてはいけない、と無観客での開催に踏み切ったそうです。』
と仰っていました。
フラの世界の最高峰と呼ばれる祭典は、とても素晴らしいのでしょうね✨
1970年代、若者のハワイ語学習が盛んになったり、古典フラと呼ばれるカヒコも復活させる動きがありました。
カヒコはハワイ語で「古い」「古代の」という意味を持ちます。
カヒコは、多くの宗教的意味を持つ神話・伝説・神への賛歌を起源とし、使用される主な楽器は、パフ(ヤシの木などの幹の太鼓)やイプ(ひょうたん)などの打楽器で、チャンター(楽器の演奏をしながら歌う人)の唱える歌に合わせて踊ります。
カヒコは宗教的行為としてマラエ(祭壇)に奉納されることもあります。
自然や神に対する礼拝を込めて詩を唱えながら踊るという、かなり宗教的で神聖な踊りとされています。
大きく分類させるもう一つの踊りに、アウアナと呼ばれる踊りがあります🎵
アウアナは、ハワイ語で「漂う・さまよう」「正道をそれる」という意味があります。
19世紀以降の欧米の音楽やハワイアンミュージックに合わせて踊られる自由な形式のフラです。
ギターやウクレレなど美しい旋律のある楽器を使用して、優雅に踊られ、その衣装も色とりどりで美しく華やかです。踊り手が表情豊かに踊る点も特徴の一つです。
近年、フラの人口は急激に増加している傾向にあります🍀
カヒコに加えアウアナの人気により、フラ全体が確立、大衆化していきました。そして、ハワイ民族のアイデンティティとして引き継がれていくようになりました。
なお、クムフラ(フラの師範)は単にフラの形やテクニックのみならず、その心、さらにはハワイの文化を教えることに注力されているそうです。
カリ先生に「フラをされている方にとって、クムフラとはどのような存在ですか?」と伺いました。
カリ先生は、ハワイ島でクム・ナホクに師事されていました。
『クムフラは偉大であり、知識や人としてのすばらしさが兼ね備えた方です。
教わることが深く
木の年輪の様に月日をかけて成熟していくような雰囲気があります。
大きな愛、厳しいけど包み込む力を持っている人がクムフラだと思います。』
フラは「月の夜は」という曲で踊りました。
新曲でしたが、カリ先生より丁寧に教えていただきました。
ハワイアンミュージックの心地よい音楽に、日本語の歌詞で踊りを楽しんでいる様子を表現した曲です。
振り付けも可愛らしく、心が踊るフラでした。
初めての踊りでしたが、皆さんの動きはとてもスムーズでした🌺
次回の「オンラインハワイアン」は、8月6日(金)13:30~14:30です。
講座の内容は「ハワイ語~数字について~」です。
皆さんのご参加をお待ちしています。
参加のお申し込み、お問い合わせはこちらまで⬇
🍀miyata-na@kjnet.onmicrosoft.com🍀
🌺稲生会 宮田🌺