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みら読_開催報告_特別企画「『百年の孤独』を読もう」②

第29回みらいつくり読書会は、特別企画「『百年の孤独』を読もう」の第二弾でした。

【日時】
2021年6月28日(月)16:00〜17:00
【課題図書】
ガルシア=マルケス『百年の孤独』
【参加者】
10名(うちラジオ参加5名)
【板書記録】

第2回である今回は、7〜13章を扱いました。
前回の範囲と「同じく」、マコンドという共同体の歴史、特にブエンディア家の歴史が描かれています。
前回見えてきたキーワードは「引き続き」重要そう…。
「相変わらず」この登場人物って…。
「また」外部から入ってきた女性が鍵になってる…。
「いつも」、裏で女性のパワーが物事を動かしている…。
そんな感想の交流をしていて、「世代間の相似性」に気がつきました。
思い返すと、世代ごとに登場する男女のバランス、「外部」から入ってくる人物、男性を操るようにして登場する女性、
確かに、世代ごとにその構成は相似形をなしています。

もしかすると、家族内で同じ名前がつけられているのは、ラテンアメリカの文化というだけではなく、世代ごとの相似形を象徴しているのかもしれません。
改めて、巻頭にのっている家系図をみると、世代ごとに違った人物が似たような役割を担っていることがわかります。
改めて、新潮社1999年発売の表紙を見てみると、渦巻きのようにして一つの共同体らしき家々が描かれています。

「相似形」ではありますが、その形は少しずつ歪んでいきます。
「相似形」ではありますが、グレートマザーであるウルスラはその歴史を少し俯瞰で見つめ始めています。

ではこの後、ウルスラはどうなるのでしょうか。もしその死が描かれるのだとしたら。
繰り返し「豚のしっぽ」としてされ続けるインセスト・タブーへの警告。それらはどのように回収されるのでしょうか。
 
 
次回、第30回は引き続き『百年の孤独』を扱います。特別企画「『百年の孤独』を読もう」の最終回です。
これまで読書会に参加したことのある方も、そうでない方も、ぜひご参加ください。
20世紀文学の最高傑作の一つとも言われる本作を、「ともに」読みませんか?
詳細は以下をご覧ください。
みら読_特別企画「『百年の孤独』を読もう」のお知らせ

【事務局】
みらいつくり研究所 松井
(matsui-ka@kjnet.onmicrosoft.com)