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開催報告)第4回hapigochi(はぴゴチ)

こんにちは。

みらいつくり研究所、管理栄養士の久保です。

11月26日㈬にみらいつくり大学食講座「第4回 hapigochi(はぴゴチ)」を開催しました!

hapigochiは、「食べる楽しみを広げる」をテーマにしています。

 

さて、今回は「食事の目安量について」取り上げてみました!

ミキサー食に関する悩みとしてよく耳にするのは、
「ミキサー食の目安量がわからない」
「何をどのくらいあげたら良いのか迷う」
「ミキサー食を始めたら体重が減ってしまった」
といった声です。

経腸栄養剤はエネルギーや水分量など栄養成分は常に一定で、ミキサー食のように食材によって栄養価がかわることはありません。簡便で使い易い反面、香りや味、旬の食材など、「食を楽しむ」といった視点は抜けてしまいます。

その反面、ミキサー食は食材によって味や香りが変わるだけでなく、季節の食材などを取りいれることができ「食を楽しむ」ことができます。しかし、食材によって栄養価が違うだけでなく、粘度を調整するための加水量も異なるため必要なエネルギー量を確保しつつ、決まった注入量を守ろうとすると非常に複雑で、出口のない迷路に迷い込んだような気持ちになってしまうかもしれません🌀😭

そこで今回は、日頃からミキサー食を注入しているサポートメンバー2名の方に、普段の食事量はどのように調整しているのかや、調理の工夫についてレクチャーしていただきました!

おふたりに共通していたのは、
①「細かい栄養計算はしていない」
②「体重の増減をみながら、食事内容や量を調整している」
ということでした。

ただし、栄養計算はしていないけれど食事バランスは意識している、という共通点もありました。

少し管理栄養士っぽく説明すると、

「主食・主菜・副菜」をそろえることで、自然と食事のバランスが整いやすくなります。

  • 主食:ごはん、麺類、パンなど、糖質を多く含む食品

  • 主菜:肉、魚、大豆製品、卵など、たんぱく質を多く含む食品を使ったおかず

  • 副菜:野菜、きのこ、海藻類などを使ったおかず

私はよく、「普段の食事も栄養計算しているんですよね?」と聞かれますが、していません!

というのも、使用する食材によって栄養価は異なりますし、同じ食材でも収穫時期によって栄養成分は変動します。そのため、厳密に計算をしようと思っても実際は難しいのです。

ではどうするかというと、先ほど述べたように「主食・主菜・副菜をそろえる」というルールを意識して、食事の組み合わせを考えて食のバランスを整えるようにしています。

講座ではイメージがつきやすいように、1食分の「主食・主菜・副菜」の摂取量やエネルギー量の目安について大まかにご説明しました。

そのほか、「ミキサー食にすると加水が必要で、注入量が増えてしまう」というご相談があったため、調理の工夫や食材の選び方、ベースライス法についてご紹介しました。

ベースライス法は、まず「酵素パウダー」や「ゲル化剤」を用いてご飯を液体またはゼリー状に加工します。次に、加工したご飯を水分のかわりとして、おかずと一緒にミキサーにかけペースト状にする方法です。このように調理すると加水の必要がなく、栄養が薄まらずに少量で栄養価の高いミキサー食をつくることができます!

実際に調理をおこない参加者の方々にベースライス法と加水したミキサー食の量と味の違いを比較していただきました。

最後は、軽食(根菜チキンサンド、野菜たっぷりスープ)を食べながら、座談で盛り上がりました。

今回も、学びの深い楽しい会となり嬉しいです。

ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました😊

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hapigochiでは、「食の時間を楽しむ」ことを目的としているため、肩の力を抜いて気軽に参加できる場づくりを目指しています。ミキサー食はどうしてもハードルが高いイメージがありますが、すでに実践されている方にサポートメンバーとなってもらい、日頃の調理方法や工夫について説明していただいています。

生活に即した実践を聞くことで、ミキサー食のイメージが沸きやすくなりハードルが下がると感じています✨

次回の開催が決まりましたら、お知らせいたします😀

 

みらいつくり研究所

管理栄養士 くぼ