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しさくの広場2024 春 作品No.5_森川めだか

走り出した君へ

人生は出会いの連続だと言うけれど気が付いた時には「あの人」になっているもの

まるで電車を降りた後に見送るように、失った時にしか気づかない

 

自由というのは自分が線を引かなければならない

風の強さを憎んでみても何にもならない

 

特別なものは特別な目を持たない

大切なのはそのままのあなただから

 

そのままそっとゆっくり歩いていこう

傷を労わる老人のように

みんなが待っててくれるから

 

言葉

海をどう言葉にしますか

広い空をどう英訳しますか

あなたをどう形容したらいいですか

「あなた」という以外、言葉がありますか

「愛」というのも嘘をついている気分になります

今、走り書きしています

言葉より先に表したいから

あなたが私の心にあなたの言葉で綴って下さい

私はそれを全て愛します

友達なんかじゃなかったね

 

森川めだか