「グリーフを抱える人の当事者研究」Season3-3を開催します
ひきつづきオンライン開催の予定です。
これまで遠方でご参加が叶わなかった方もどうぞお問い合わせください!
第3回目は2021年6月25日(金)10:00-11:30に開催します。
(グリーフを抱える人の当事者研究Season3の概要についてはこちらをご覧ください)
前回の報告
5月27日に完全オンラインで開催された第二回目のテーマは、
「時間経過に伴う、亡くなった方との関係性の変化」
それはとりもなおさず「自分の変化」について語ることであると
話が進む中で気がつきながらも、それでも口をつぐむ方はいらっしゃいませんでした。
(パスを自由にできる前提の中で進めています。)
話の中盤ほどで浮かび上がってきた興味深い対象は、「写真」と「動画」。
写真といえば、
今年の3月、札幌市の地下歩行空間にて医療法人稲生会主催の写真展『みんなとくべつなひとり』が開催されています。
医療的ケアを必要とするお子さん、障害をお持ちの方ご本人からたくさんの写真をお寄せ頂きました。
その際、お写真の被写体がお亡くなりになっている場合も同じく大切な一枚としてお預かりしました。
「(亡くなった)〇〇ちゃんが、たくさんのお友達と一緒に参加させてもらった。」
「〇〇ちゃんの学習発表会のようなものだから、見に行かなくちゃね。」
「お友達が見に来てくれたり、こちらからお手紙を出すきっかけになったんです。」
「ね、かわいいでしょう?みんなに見てみてって思います。」
伺って見ると、お写真は普段から現像して(ん?今はデジタルだから印刷?)、
常に目にとまるところに置いている方が少なくありません。
一方、動画に関しては、
「(亡くした直後は)動画をたくさん見て泣いた。でも、今は却って見られなくなった。」
「未だに動画だけはどうしても見られないんです。」
この違いはなんでしょうね?との
ファシリテーターの問いに、みなで考えてみました。
「写真をみていると、自分の記憶を見つめ直せる。」
「写真を見ているとあの子の人生も幸せだったんじゃないかな、と改めて思える。」
対して、
「動画は『開けられない箱』。」
「動画は、あの時のあの気持ちを思いだしてしまう。」
「写真と違って、自分の記憶に残っていないこともいろいろと見えてしまう。」
「動いているけれど、命がないことを無意識に感じてしまう。」
一般的に「写真」と「動画」というものそれぞれの役割や性質というものももちろんあるでしょう。
でも、たとえそれを知っていたとしても、「あの人の写真」「あの人の動画」と向き合う、ということには、
どれほどの心の動き、全身の感覚で向き合うことなのだろうと思います。
もちろん、この反応は一人一人異なります。
今回ご参加されていない方ですが、お家の中で、亡くなった方の動画を再生し続けている方も存じ上げています。
逆に、写真も大切にしまってはいるが紐解くことができないという方もいらっしゃいます。
グリーフはほんとうに一人一人異なっています。
この会の目的も、グリーフを抱える方に共通するものをあぶり出しその対処法を学ぶことではありません。
(もちろん、結果的に学ぶことはあるでしょうけれど。)
それよりも、グリーフを抱える人が、それぞれの体験を語っていいもの、語る価値のあるものととらえ、
また、他人の体験を聴き、その際に感じた共感でも違和感でも反発心でも孤独感でも、
それらとともにまた自分のグリーフを抱え直し、すこしでも歩きやすくなる機会を作れることを願っています。
加えて、その課程で、グリーフを抱える人とともに歩きたい人達にもその体験を聞かせていただくことも目的としています。
スケッチノート!(おはずかしい)
さて、次回6月25日(金)は、
「あの人を想い出させる〇〇」とテーマとして開催して参ります。
初参加、単発参加も歓迎しております。
詳細はお気軽にお問い合わせください。
今期1回目はハイブリッド開催、2回目は感染対策緊急事態宣言下でのオンライン開催でした。
3回目は緊急事態宣言の期限は越える予定ですが、まだまだ市中の感染も落ち着かない状況も鑑みて、オンライン開催と致します。
(目黒祐美子)
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【開催日】
①2021年4月22日(木)10:00-11:30←終了
②2021年5月27日(木)10:00-11:30←終了
③2021年6月25日(金)10:00-11:30
④2021年7月30日(金)10:00-11:30
⑤未定
【オンライン会場】
Zoom・・ご参加申し込みの方にアドレスをお送りします。お気軽にお問い合わせください。
【詳細のお問い合わせ、申し込み先】
医療法人稲生会 目黒
011-685-2799
meguro-yu@kjnet.onmicrosoft.com
当事者研究Season3 お知らせ