2025.6.24
畑レポート05です.
少し前にあった出来事を少し遅れてレポートしています.ご承知おきください.
前回,畑レポート04で6月10日に長沢さんが10cotocoに来てくださったことを書きました.
お願いをした後,早速お電話をくださり,長沢さんが稲生会に来てくださることが決まりました.
6月24日,長沢さんと一緒に,畑ツアーをしました.
まずは私たちがつくっている稲生会の畑を見に行きました.
その時の畑の写真です.
畑を眺めながら,長沢さんが言いました.
「まず,トマトは枝芽をとったほうがいいですね」
「トマトは,もう少し感覚をあけて植えたほうがいいです」
「枝豆は,もっと近くに植えて大丈夫ですよ」
おそらくとても基本的なことから丁寧に教えてくれました.
長沢さんは,少し言葉を選びながら優しくお話をしてくれます.
「えっと,畝(うね)がありますよね」
健太郎さんと一緒に作った自慢の畝なので私は「はい」と少し自信を隠しながら返事をしました.
長沢さんが続けます.
「畝は,いらないですね」
私はなんて返事をしていいかわかりませんでした.
サツマイモは畝を作ることがあります.
でもその他の多くの作物は,畝がいりません.
枝豆やじゃがいもなどが大きくなってきて,風で倒れそうになったら「土寄せ」をするそうです.
「土寄せ」をした後で,結果的に畝のように見えることもあるけれど,初めから作る畝とは機能が違うということがわかりました.
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稲生会の畑を後にして,長沢さんの畑を見せていただきました.
暑い地域で作られるサツマイモには畝を作ってマルチがかけられています.
少し育ってきた長ネギには白い部分を増やすために土寄せがされています.ネギは,むしろ少し低く掘ったところで育て,少し前に土寄せをしたとのことでした.
長芋は,一般的な畝よりももっと高くに土を盛るため,横に土留めを固定し,高い畝が作ってありました.
畝にもたくさんの種類があることがわかりました.
意図があって行動がある.ねらいがあって手立てがある.
その上で,実験的にさまざまな取組をしてみる.
うまくいかないことがあったら,変えてみる.
全部できるわけではないから,自分のできる範囲を考えながら工夫してみる.
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今まで全く違和感のなかった畑の景色が,変わって見えるようになりました.
事務所に帰ってきて,健太郎さんに報告をしました.
全部の作物に畝を作ったのは意図があったんですか?と聞いてみました.
健太郎さんは「いや,畑といえば畝でしょ!」と言いました.
他の人のつくった畑を見せてもらうことは,不思議な感覚がありました.
畑にはその人らしさが現れることがわかりました.
長沢さんは「まだまだ研究途中です」と自分の畑を見せながらお話をしてくださいました.
少し恥ずかしい気持ちもあるけれど,
「来年はこうしたいな」そんな思いをためながら,
畝がたくさんある今年の私たちの畑を大切にしたいと思います.
2025.7.7
みらいつくり研究所
まついかい