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第10回 みらいつくり哲学学校 『全体性と無限』「第Ⅰ部 <同>と<他> C 真理と正義・D 分離と絶対者」開催報告

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22/7/5

 

2022年7月5日(火) 10:30~12:00、第10回となる「みらいつくり哲学学校オンライン」を開催しました。

 

第10回は、『全体性と無限』の「第Ⅰ部 <同>と<他> C 真理と正義・D 分離と絶対者」についてです。

今回の範囲では、C. 真理と正義 1節:問いただされる自由、2節:自由の任命あるいは批判、3節:真理は正義を前提とする。D. 分離と絶対者という内容でした。キーワードとしては、「自由」、「コギト」、「<善>」というようなものがありました。

 

ディスカッションの時間は、「正しく批判するとはどういうことか?」という問いから始まり、日本人は特に、批判ということに対してネガティブで、批判されると自分を否定されている気分になることがある。意見と人格を同一視する傾向があるのではないかという話になりました。
また、「本文の自由の問いただしのようなものを、障害のある方はずっと抱いているのでは」という問いが挙がりました。参加した障害当事者の方からは、「出来ない不自由さは常にあるのではなく、何かの拍子に突然湧き上がる。周期的なもののようにも思う」という答えがありました。
今回の範囲は読む人によって、面白かった・つまらなかったと意見が分かれる内容だったようです。

 

 

哲学書を読みつづけていると、「この表現はわかりにくい、~と書いてくれればいいのに」というように、著者に対する批判?的な意見が見えるようになってきました。これは、私たちのレベルが上がっている…ということなのでしょうか。

 

次回、第11回(奇数回)は、7月12日(火)10:30~12:00、ちくま新書『世界哲学史』より「1巻7章・8巻5章」部分を扱います。
第12回(偶数回)は、7月26日(火)10:30~12:00、エマニュエル・レヴィナス『全体性と無限』より「第Ⅱ部 内奥性と家政 A生としての分離」を扱います。

参加希望や、この活動に興味のある方は、下記案内ページより詳細をご確認ください。
皆さまのご参加をお待ちしております。

 

執筆:吉成亜実(みらいつくり研究所 リサーチフェロー兼ライター)

 

 

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