イランカラプテ!
第2回目のアイヌ食講座は、プクサ(行者にんにく)を使用した【ジェノベーゼ・パスタ】でした。
講師は、二風谷出身のアイヌ 関根摩耶さん!
ミニ講座は【現代のアイヌ料理】がテーマでした。
摩耶さんは小さい頃から山や川などの自然と親しんできました。川で魚を釣った際には、その場で内臓を取り出し川に置いてくる決まりだったそうです。内臓は持ち帰ってしまうと生ゴミになりますが、川に置いておけば狐などの餌になるのだそうです。この話を聞いたとき、アイヌの人々は命をいただくということが自分たちの空腹を満たすだけで無いことに心を打たれました。いただいた命に感謝し他の命と繋げていくという精神が本当に素晴らしいです。
講座の中で、摩耶さんの実家でつくっているアイヌ料理を詰めたお弁当(予約制)の紹介がありました。
その内容をご紹介します!
・シト(イナキビを使用した団子、昆布のタレがかかっている)
・トゥレップの団子(オオウバユリの球根を使用した団子、砂糖醤油がかかっている)
・鹿肉ジンギスカン(鹿肉をリンゴなどのタレに漬け込んで焼いたもの)
・旬の山菜天ぷら
・山菜入り卵焼き(イラクサや三つ葉など旬の山菜)
・ラワンぶきの肉詰め
・プクサの醤油漬け(行者にんにくを醤油でつけたもの)
・焼き鮭
・イナキビご飯
時期によって内容は変わるそうですが、アイヌ食を一度に堪能できるお弁当はとても魅力的ですね!!
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プクサのジェノベーゼ・パスタは摩耶さんの創作料理で、時期が過ぎて硬くなった茎や利用価値の低い葉を捨てずに余すことなく利用するにはどうしたらよいか‥という考えから生まれたそうです。
ミキサーにかけて硬い茎や葉を細かくすることで、余すことなく全てを食べることが出来ますね!
食材を無駄にしない知恵や工夫が素晴らしいなと改めて思いました。
ここで、講座内で出てきたアイヌ語をご紹介します!
行者にんにく→プクサ(pukusa)
塩→シッポ(sippo)
お湯→ウセイ(usey)
置く/加える→オマレ(omare)
焼く→マ(ma)
本日のプクサのジェノベーゼ・パスタの詳しいレシピは、みらいつくりレシピでご紹介します。
アーカイブはメンバーページ内にありますので、ぜひご覧下さい!!
次回は6/27㈪に開催予定です。
メニューは【チェプオハウ(魚の汁物)】です。
食材は近くなったら、研究所HP内でお知らせします。
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今回の学び~
*オハウは使用する食材が地域で違い、二風谷でよく食べられるプクサキナ(二輪草)を旭川などでは食べる文化がない
*アイヌ料理は明確な基準がないが、考え方や教えを受け継いでいることがアイヌ料理なのではないか
*プクサは精力がつくので夫婦で食べろ(一人で食べてはいけない)という言い伝えがある(ラッコ肉も同じだそうです)
*地域によってシケレベの実の採取方法が違い、落ちたものを拾う地域や木になったものを採る地域がある。北海道のシケレベの実は一番甘い
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イペアンロー(いただきます)
ケラアン(美味しい)!!
ヒンナ~!(食材に感謝)