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第1回 みらいつくり哲学学校 『世界哲学史』「1巻2章・8巻10章」開催報告

昨年度最終回の報告はこちら

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22/4/5

 

2022年4月5日(火) 10:30~12:00、2022年度初回の「みらいつくり哲学学校オンライン」を開催しました。

 

今年度の哲学学校は、火曜日の10:30~12:00に開催します。

昨年度と同様、奇数回と偶数回を交互に行います。奇数回・偶数回合わせて全30回の予定です。

 

奇数回は、ちくま新書『世界哲学史』を第1,8巻から「折りたたみ」で読んでいきます。

偶数回は、講談社学術文庫 エマニュエル・レヴィナス著『全体性と無限』になります。

 

当日の大まかな流れや参加方法などの詳細は、本記事末尾のお知らせページより、ご確認ください。

 

第1回は、『世界哲学史』の1巻2章と8巻10章についてです。

 

今回は、1巻部分をみらいつくり研究所 所長の土畠先生、8巻部分は哲学学校皆勤賞の和田さんがレジュメ作成・報告を担当してくれました。

 

テーマは、「1巻 古代Ⅰ 知恵から愛知へ 2章 古代西アジアにおける世界と魂」、

「8巻 現代 グローバル時代の知 10章 現代アフリカの哲学」でした。

 

1巻2章 古代西アジアにおける世界と魂では、メソポタミア文明と古代エジプトにおける世界と魂が扱われていました。

メソポタミアでは、粘土板に楔形文字を書き文化を残していたり(紙と違い火災に強く情報を残しやすい)、世界創造の神話があったようです。

古代エジプトでは、魂のあり方がバー(『人格』に近いもの)とカー(一種の『生命力』)とされていました。

 

8巻10章 現代アフリカの哲学では、アフリカでの植民地支配に関する哲学(エスノフィロソフィー)や、「アフリカに哲学はあるのか」という問い自体が植民地主義的であるという内容がありました。

 

ディスカッションの時間は、「以前読書会でアフリカ文学に触れていたことから、今回の8巻部分が理解しやすかった」という話題から始まり、

「文学、神話、宗教と哲学の境目はどこか?」、「宗教と哲学の違いは?」、「思想と哲学の違いは?」というような問いを考える時間が多くありました。

話の中では、「宗教は、答えを与えるもの。哲学は、問いを与えるもの」と考える人もいました。皆さんは、どう考えますか?

 

 

哲学学校も3年目に突入です。

今年も、皆さんと様々な問いを探究出来ることを楽しみにしています。

 

 

次回、第2回(偶数回)は、4月12日(火)10:30~12:00、エマニュエル・レヴィナス『全体性と無限』より「序」部分を扱います。

第3回(奇数回)は、4月19日(火)10:30~12:00、ちくま新書『世界哲学史』より「1巻 3章と8巻 9章」部分を扱います。

レジュメ作成と報告は、1巻部分を稲生会の非常勤医師の荒桃子先生、8巻部分をみらいつくり研究所 学びのディレクターの松井翔惟が担当します。

 

参加希望や、この活動に興味のある方は、下記案内ページより詳細をご確認ください。

皆さまのご参加をお待ちしております。

 

執筆:吉成亜実(みらいつくり研究所 リサーチフェロー兼ライター)

 

みらいつくり哲学学校オンラインについてはこちら↓

2022年度哲学学校のお知らせ

 

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