2021年度の新企画 「asirpa a=kar アイヌ語講座」 5月25日火曜日13:00~14:30で第2回が開催されました。
今回から本格的にアイヌ語の学習が始まりました。
講師の関根摩耶さんがニュージーランドのマオリ族のところに留学した際に習った言語習得法という「テアタランギ」。
学習しようとする言語以外の言語は一切使用しない、という非常にスパルタな感じの学習法です。
テアタランギで重要なことは以下の三つ。
①学習している言語以外を考えない
②他の学習者を尊重する
③他の学習者にストレスをかけない
これらの注意点を最初に教わった上で、摩耶さんの合図とともに、テアタランギの時間、スタートです。
今回学んだのは「自己紹介」。
「あなたのお名前はなんですか?」
「私の名前は~です。あなたのお名前は?」
「私の名前は~です。よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
というもの。
でも、テアタランギの時間には、アイヌ語以外の「日本語」は使いませんので、上記の内容の「日本語による説明」は一切ありません。
摩耶さんが人形を相手に何度も繰り返すアイヌ語のやり取りを、全ての受講生で実際に発音して学習していきます。
「あなたのお名前はなんですか?」 = エレヘ マカナク アン?
(エ=あなた、レへ=名前、マカナク=どのように、アン=~である)
「私の名前は~です」 = ~ セコロ クレへ アン
(セコロ=~と言う、ク=わたし、レヘ=名前、アン=~である)
「あなたの名前は?」 = エアニ へ?
(エアニ へ=あなたは? 英語で言う How about you?)
「よろしくお願いします」 = ウアムキ リアンナ
わからないときも、日本語は一切使えません。
使えるのは、前回と今回で習った以下のアイヌ語のみ
ケラマン = わかりました
エー = はい
ソモ = いいえ
カンナ = もう一度
ピリカ = いいですね
イランカラプテ = こんにちは
イヤイライケレ = ありがとう
あとは、ジェスチャーです。
今回は、約40分、テアタランギで「アイヌ語だけ」を考え続けました。
私も、アメリカに語学留学したときは英語のみの「テアタランギ」でしたが、久しぶりの体験でした。
テアタランギによるアイヌ語学習は、次回以降も続きます。
語学学習のあとの「アイヌの文化・世界についてのレクチャー」では、「アイヌにおける名前」について学びました。
アイヌ語では、「名前」というのは、非常に重要であるとのこと。
その人自身のことを表すものであるため、他の人と同じ名前には絶対しないそうです。
公の場で名前を大きく言われたら名前を変えることもある、
同じ名前の人が悪さをすると自分にその報いが返ってくる、
そんな風に言われるほど、アイヌにとって「名前」というのは「その人固有のもの」なんだそうです。
次回までの宿題として、それぞれ「アイヌ語名」を考えよう、ということになりました。
アイヌ語については、下記の『国立アイヌ民族博物館 アイヌ語アーカイブ』で検索できるとのことです。
https://ainugo.ainu-museum.or.jp/
思っていたよりもずっと「スパルタ」な感じのアイヌ語講座(笑)
でも、受講生から出た質問は「楽しいってアイヌ語で何て言うんですか?」でした。
(楽しい = セキロロアン)
講師の関根摩耶さん、連続講座は初めてということですが、リモートという不利な条件を軽ーく乗り越えてくださり、
本当に「セキロロアン」な時間にしてくれています。イヤイライケレ!
次回第3回のアイヌ語講座は 6/22(火) 13:00-14:30 で開催です。
受講登録はこちら
(受講登録して頂いた方には、記録動画を共有いたします)
ウアムキリアンナ!