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アイヌ語講座 第1回 開催報告

2021年度の新企画 「asirpa a=kar アイヌ語講座」 4月27日火曜日12:30~14:00で第1回が開催されました。

 

講師を務めてくださるのは慶応大学総合政策学部四年生の関根摩耶さん。

北海道平取町二風谷の出身です。

二風谷にはアイヌコタン(アイヌの方々が住む村)があり、現在は700名ほどの住民のうち7~8割がアイヌとのことです。

 

asirpa(アシリパ ※リは小文字)とは、「次の年」という意味とのことですが、「未来」という意味もあるようです。

大人気の漫画『ゴールデンカムイ』のヒロインであるアイヌの少女の名前にもなっていますね。

a=kar(アカラ ※ラは小文字)の「カラ」は「~をつくる」、「ア」は「ひとたちが」という人称とのこと(アイヌ語の動詞にはこのように必ず人称を示す接頭語がつくそうです)。

 

asirpa a=kar は 「みらいを ひとたちが つくる」 つまり 「みらいつくり」 です。

講師の摩耶さんがつけてくれた名前です。

 

受講登録してくださった27名のうち16名の方々が第1回の講座にリアルタイムで参加してくださいました(カメラ・マイクオフで視聴のみの「ラジオ参加」も含みます)。

 

摩耶さんは関東のご自宅から、受講生はみらいつくり研究所のある北海道札幌市はもちろん、滝川市、白老町、北海道外は東京、千葉、茨城、沖縄、そして海外はチェコからのご参加もありました。

 

第1回の講座では、受講生それぞれの自己紹介と、このアイヌ語講座で何を学びたいかということを共有しました。

 

その他、アイヌ語の基本的な表現についても学びました。

(下記、小文字の部分もありますが、私の能力不足で小文字にできないので全て大文字で表記します)

 

・イランカラプテ   こんにちは。こんばんは。おはよう

・イヤイライケレ   ありがとうございます

・ケラマン      わかりました

・ピリカ       よい

・ソモ        違います

・エー        はい

・ウアムキリアンナ  よろしくお願いします

 

漫画『ゴールデンカムイ』では、ご飯を食べているときに「ヒンナ、ヒンナ」と言っていますが、本来「おいしい」は「ピリカ(よい)」と言うことが多いそうです。

ちなみにヒンナは「感謝」という意味とのことで、食べ物に感謝するという意味では「ヒンナ」でもよいのでしょうね。

 

ケラマン(わかりました)について、「ケ」というのは「わたしが」という人称、「エラマン」が「わかる、了解する」という意味とのことです。

 

「エー」は「はい」という意味なので、日本語の「えー?」とは逆の意味になりますね。

講師の摩耶さんは小さい頃、「関根、これやってくれるか?」と先生から聞かれて「エー」と(ふざけて)答えていたそうです。

 

アイヌ語は言語としての成り立ちが分かっていない「孤立語」なんだそうです。

アイヌ語は無文字で、すべて「口伝」です。

現在ではローマ字およびカタカナで表記されます。

ユネスコにより「消滅危機が深刻な言語」と認定されているようですが、二風谷では最近若い方々の中でアイヌ語を話す人も増えているとのことです。

 

ニュージーランドに語学留学したこともある摩耶さん。

言語を学ぶ方法として一番良いのは、母国語に一旦直して考えるのではなく、直接その言葉を使うという方法だそうです。

ピリカ! ケラマン! ソモ!

色々使ってみたいと思います。

 

次回第2回のアイヌ語講座は 5/25(火) 13:00-14:30 で開催です。

 

受講登録はこちら

(受講登録して頂いた方には、記録動画を共有いたします)

『アイヌ語講座』 4月27日(火)からスタートします

 

ウアムキリアンナ!