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生活者005

2020/04/21 みらいつくり個人誌『生活者』No.005 発行者:松井翔惟

 今日から、在宅ワークを始めました。と言っても、今朝は妻を職場まで車で送りに出かけました。まだ空気は冷たいけれど、日差しはあたたかく感じました。線路沿いを車で走ります。列車の中にどのくらい人がいるのか気になって、列車とすれ違うたびに私と妻は列車の方に目をやります。妻が「少ないね」と言いました。上りの列車がいつもどのくらい混んでいるのかよくわからなかったけれど、そう言われると人が少ないような気がしたので、「そうだね」と言いました。次に来た列車を見て妻が「全然いないよ!」と言いました。回送の列車でした。

 家の中で目下の悩みは「水の出が悪い」。理由が気になったのでGoogleで調べてみました。すると検索ボックスには「水の出が悪い 英語」とありました。「Water so bad」、洋楽のタイトルみたいでかっこいいけれど、我が家の状況を「Water so bad」と言われてしまうと何だか納得いきません。結局、我が家の「Water so bad」な理由はわかりませんでした。

 今、私は「オフィス」でパソコンの前に座っています。我が家に各自の部屋はありません。去年会った友人に「狭くていいから自分のスペースがあったらいいよ」と助言されたことを思い出して、押入れの片側を私の机にしてみました。ファイルや書類が立てて置いてあります。趣味の消しゴムはんこを作る道具は箱にまとめておきました。今にも崩れてきそうです。思っていたよりも集中して読書ができるので、私のお気に入りの場所となっています。パソコンと本を数冊おけばもういっぱいになってしまうスペース。そこを我が家では「オフィス」と呼んでいるのです。今、そんな「オフィス」で、理科室にありそうなカチカチの椅子に座りながら、八時半から始まるzoomのミーティングを待っています。あと10分。「コーヒーでも淹れようかな」「面倒くさいから今朝沸かしたお湯でも飲もうかな」そんなことを考えています。
 今朝は妻のお弁当を作りました。なぜなら、みらいつくり食堂が「会って料理する」「会って食べる」ことを止めたから。私たちは「会う」ことができないと「生と死をつなぐ食のあり方を探究する」ことができないのでしょうか。作ったメニューは親子丼。お弁当用なので玉ねぎと三つ葉は細かく、鶏肉はごろっと切りました。ご飯には、二層に海苔を挟みました。これから、一人で食べるご飯も増えそうです。