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G suite導入顛末記 その6  職員のアカウントを作成する

法人としてG suiteを導入する準備をしたら、次はG suiteを使う職員のアカウントを作成する段階となる。

 

管理者になる人(今回は土畠)が「管理コンソール」というページにログインして、その中の機能である「ユーザーの追加」というところで職員を追加していく。ユーザーの追加に必要なのは、ユーザー名(稲生会の場合は職員のフルネーム)、ユーザーIDの代わりとなるメールアドレス、パスワード、の3つだけである。ほんとは、全職員の名前が書いてあるエクセルシートとかがあれば一気に登録できると思うのだが、今回は手作業で。当時、分散勤務体制に移行したばかりだったので、未就学の医療的ケア児を日中のみお預かりしている「どんぐりの森」のバックアップも兼ねて、どんぐりの森のすぐ隣にある「みらいつくり食堂」のスペースで作業していたのだが、食堂のテーブルで独り75名分の職員の名前を一人ずつ追加していく理事長…。「みんなは忙しいんだ。一番時間のある僕がやるんだ。みんなが快適に働けるようにがんばるんだ」と自分に言い聞かせ、一気に75名分の登録を終了。

 

その後すぐに職員全員にG suiteの使用方法を周知。「ユーザー名は自分の名前です、ユーザーIDとなるメールアドレスも自分の名前です、パスワードは~です。わからなかったら連絡ください」と周知したところ、すぐに複数名から連絡が。「つ」が tsu ではなく 「とぅ」tu になってたり、「し」shi が「すぃ」si になってたり…。一番笑ったのは、ある女性の職員から「先生、私の下の名前、△△なんですけど、もしかして〇〇になってません?」との連絡がきたこと。確認したら、確かに下の名前が〇〇になってる。そしてその結果、フルネームで読むと女優さんの名前に(笑)「女優さんに間違えられるのは嫌な気分じゃないので、このままでもいいですけどねー」とのこと。メールアドレスを検索する場合も、名字を打ち込むと漢字で登録した名前がすぐに表示されるからいいかな、ということで、女優のお名前のままに。そうか、G suiteは、女性職員を女優に変えるんだ、なんてスイート…とひとり妄想する理事長であった。

 

ちなみに、誤ってでも一度登録してしまったユーザーIDは二度と使えないのがつらいところ。「〇〇 ゆり」という名前の職員については、色々間違った結果、確定したユーザーIDは 〇〇yuriyuri@… となり、なんだか「うりうり」と詰めよられてる気分に。また、私の妻の登録でも色々間違った結果、妻の名前は「なな」なのだが、dobatanananana@… にするのもどうかなと思ったので結局 dobatananana@… に。「ななな!」なのか、90年代JPOP風に「NAH~NAH~NAH~♪」なのかはわからないが、なんだか笑ってしまったんだななな、うりうり。

 

ICTシステム全般に言える事だが、「システムを用意したものの結局うまく使えなくてそのうち誰も使わなくなる」みたいなことはよくある。それは過去に一度メルタスを導入した時にも苦労したことがあった。

 

第2回参照 https://www.futurecreating.net/works/works-929/
 

一番のハードルは「そもそもログインできない」ということ。分散勤務体制となり、コロナ対策の仕組みが次々と作られていく中で、「家の前までぇ~、行ってみたんだけどぉ~、どうしてもぉピンポン押せなくってぇ~、結局スイート君には会えなくってぇ~」という初恋キャピキャピ中学生をつくってはいけない。お昼ご飯を食べに食堂にやってくるキャピキャピ中学生をひとりずつ捕まえ、スイート君に会えたかを確認し、会えていない職員からは業務用端末を奪ってスイート君との出会い系サイトへログイン…ということをくり返し、1週間くらいでほとんどの職員がログインできている状態まで持って行った。

 

そうこうしている間にも、どんどんと「コロナシフト」の業務システムがつくられていく。人間というのは、必要に迫られて仕組みづくりをしたら、その後は余程でなければ仕組みを変えるということはしないもの。「コロナシフトの業務システム」=「分散勤務体制の業務システム」の最初から、スイート君にお付き合い頂かなければならない。それまでの業務システムをひとつひとつ「分散勤務体制」に変えていく中で、スイート君の魅力もまたひとつひとつ発見していくことになるのだが、それはまた次回以降で。