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喀痰吸引研修レポート_No.2

2025.8.4

喀痰吸引研修レポートNo.2です.
【第Ⅰ部 総論】第一章・第二章を受講しました.
講師は,医療法人稲生会の土畠智幸さんでした.

第一章・第二章の講義を通して言われたことは,
あくまで,介護職の仕事は生活支援であることであったような気がします.

私は,オリエンテーションについてレポートした前回,
・医療者のみが行える行為が制度整備によって介護職員も行うことができるようになった,
・本来してはいけない人が医行為をすることには,重みがある,
・介護職員は自ら判断ができない,
この三つについてメモしました.

私は,資格のある人とない人がいて,本来資格がない介護職が医行為をする訳だから,その分責任が「重い」という意味だと捉えていました.
今回講師は「医師の指示を理由にして,利用者の尊厳を軽んじない」といったことを話していました.
テキストには以下のようにあります.
「生命を守るために必要なことだから」「医師の指示があるから」「自分が絶対にやらなければ」などと自身の気持ちを優先してしまい,意識せずとも利用者の尊厳を軽んじてしまうことがあるかもしれません.(テキストp.21)

医療法人である稲生会で働いていると,医療が当人の尊厳を大切にしているのかどうかと話題になることがあります.
私からみると大切にはできていない,と思うケースがあります.
そんなことを想像しながら話を聞きました.
「利用者の尊厳を大切にすることは,生活支援がその役割である介護の倫理です.」
「その介護の倫理で医行為の一部を担ってください.」
前半の講義を私はそのように聞きました.

「医療倫理4原則」を後から紹介されました.
この医療倫理原則の一つ目には,
自立尊重の原則:その人の意思を尊重し,自由に選択・決定,行動できるようにします.
とあります.

医療にも尊厳を大切にする倫理がありました.
思い出すと,利用者の尊厳を大切にしない介護のケースも聞いたことがあります.
書かれた医療の倫理は,介護や看護,教育にすら当てはまりそうな倫理でした.
これは果たして「医療倫理」と言えるのだろうか.
医療に固有の倫理ってなんだろう.
医療と介護の違いってなんだろう.
…もやもやが濃くなったような気がしています.

みらいつくり研究所
まついかい