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第25回みらいつくり読書会_開催報告

古典を読む。
世界を旅する。
みらいをつくる。

第25回読書会を開催しました。
【日時】
2021年4月26日(月)16:00〜17:00
【課題図書】
フアン・ルルフォ『ペドロ・パラモ』
【参加者】
4名
【板書記録】

やっと辿り着いたラテンアメリカ。
フアン・ルルフォ『ペドロ・パラモ』はラテンアメリカ文学の代表作とも言われています。
冒頭から、死者が語ります。
「行くか来るかで、上りになったり下りになったりするんだよ。行く人には上り坂、来る人には下り坂」
このセリフが「生→死」という単線的な世界観を批判する本作をよく表しているようにも思えました。

本作では、時間性と語り手が曖昧です。そもそも、『ペドロ・パラモ』は70の断片からなる一つの物語です。
それらはいわゆるモダニズム文学の物語のあり方を批判しているのかもしれません。
また、本作においては、映画『ROMA』にも似たような、カトリック的価値体系が表現されているとも言えます。
そして、中心が不在のまま語られ続ける展開は『桐島、部活やめるってよ』にも似ています。
円環的な時間、そして神話的な語り、そういう意味ではアフリカ文学との共通点もありそうです。しかし、アフリカ文学と比べて、本作には、より「乾いた」空気感が漂っているようにも感じました。それらは衝動的な暴力や性的な描写によるものなのだと思います。

本作を読んだだけで、ラテンアメリカ文学を読んだとは言えません。
「沼」なのは承知の上で、もう一歩踏み込んでみようと思います。
次回は5月10日(月)、ガブリエル・ガルシア・マルケス『予告された殺人の記録』を読みます。
GWも重なりますので、みなさんもラテンアメリカ文学にチャレンジしてみませんか。
読書会参加者からのおすすめは、岩波書店から出ている『20世紀ラテンアメリカ短篇選』です。
「さらにもう一歩」という人は、言わずもがな、『百年の孤独』へと進んでください。

最近、「同じものを読む人は、遠くにいる」という言葉を友人から教えてもらいました。
「オンライン参加」「ラジオ参加」「オンデマンド参加」でなくても、私たちは「ともに」学べるはずです。
もし、おすすめの課題図書があったら、ぜひご一報ください。